パソコンの部品、特にCPU(シーピーユー:パソコンの頭脳)を選んでいると、Intel(インテル)のCPU名に「K」や「F」というアルファベットが付いているのを見かけませんか? 「Core i5-14600K」とか「Core i5-14600F」みたいに。
「これって何が違うの?」「どっちを選べばいいの?」と疑問に思う方も多いはず。実はこのアルファベット、CPUの特別な機能があるかないかを示しているんです。
この記事では、「K」と「F」の違いについて、パソコン初心者の方にも分かるように、やさしい言葉で解説します! これを読めば、自分の使い方にピッタリのCPUを選べるようになりますよ。
【結論】「K」と「F」の大きな違いはこの2つ!
まず、一番大事なポイントをざっくりお伝えします!
- スピードアップ改造(オーバークロック)ができるか?
- K: できる! (改造好き、性能を極めたい人向け)
- F: できない。 (普通の速さでOKな人向け)
- CPU自体に画面を映す機能(内蔵グラフィックス)があるか?
- K: ある! (グラボなしでもとりあえず画面が映る)
- F: ない! (別にグラフィックボード(グラボ)が必要)
これだけ覚えておけば、基本的な違いはOKです!
もう少し詳しく!「K」と「F」の正体
では、それぞれの特徴をもう少し見てみましょう。
「K」が付くCPU (例: Core i5-14600K)
- 特徴1: スピードアップ改造(オーバークロック)ができる!
- 「K」は「Unlock(アンロック=鍵が開いている)」のKと言われています。
- パソコンに詳しい人が設定をいじることで、CPUの本来の性能以上にスピードを引き出すことができます。ゲームをもっと快適にしたり、重い作業を速くしたりしたい人向けの機能です。
- ただし、改造するには対応する特別なマザーボード(CPUを取り付ける基板)が必要だったり、CPUを冷やすための良いクーラーが必要だったり、ちょっと知識と追加コストが必要です。
- 特徴2: 画面を映す機能(内蔵グラフィックス)が付いている!
- CPU自体に、画面に映像を映し出すための最低限のグラフィック機能が入っています。
- なので、もし高性能なグラフィックボード(グラボ)がなくても、とりあえずパソコンの画面を映すことができます。グラボが故障した時の予備や、グラボが不要な使い方(事務作業など)にも便利です。
- 特徴1: スピードアップ改造(オーバークロック)ができる!
「F」が付くCPU (例: Core i5-14600F)
- 特徴1: スピードアップ改造(オーバークロック)はできない。
- 「K」と違って、性能を引き上げる改造はできません。普通のスピードで使うCPUです。
- 特徴2: 画面を映す機能(内蔵グラフィックス)が付いていない!
- これが「F」の最大の特徴です。「F」はグラフィック機能が無いことを示していると言われています。
- このCPUだけでは、パソコンの画面に何も映りません。
- なので、「F」付きCPUを使う場合は、必ず別途グラフィックボード(グラボ)を用意してパソコンに取り付ける必要があります。
- メリット: 「K」よりちょっと安いことが多い!
- 内蔵グラフィックス機能がない分、「K」付きの同じグレードのCPUよりも価格が少し安い傾向があります。高性能なグラボをどうせ買うから内蔵グラフィックはいらない、という人にとっては、節約できるポイントになります。
- 特徴1: スピードアップ改造(オーバークロック)はできない。
【一覧表】「K」と「F」、どっちがどっち?
違いを表でまとめると、こんな感じです。
CPUの種類 | スピードアップ改造 (オーバークロック) | 画面を映す機能 (内蔵グラフィックス) | 特徴・注意点 | おすすめな人 |
---|---|---|---|---|
K | できる | ある | 性能追求向け、予備グラフィック機能あり、少し高め | 性能を限界まで引き出したい人、改造好き、グラボなしでも使いたい人 |
F | できない | ない | グラボ必須、改造不可、少し安い | 高性能グラボを使う前提の人、コスパ重視の人、改造しない人 |
※「KF」というのもある! ちなみに、「KF」というアルファベットが付くCPUもあります。これは、K(スピードアップ改造OK)とF(内蔵グラフィックスなし)の両方の特徴を持っています。つまり、「改造はしたいけど、どうせ高性能グラボ使うから内蔵グラフィックはいらないよ!」という人向けです。価格は「K」より少し安く、「F」より少し高いことが多いです。
あなたはどっちを選ぶ? おすすめの選び方
結局、自分にはどっちがいいのでしょうか? 使い方のタイプ別に考えてみましょう。
【Kがおすすめな人】
- とにかくパソコンの性能を限界まで引き出したい!改造(オーバークロック)してみたい!
- ゲームもするし、動画編集とか重い作業もする。
- グラボがもし壊れても、とりあえずパソコンを使えるようにしておきたい。 (内蔵グラフィックスが保険になる)
- グラボをまだ持っていない、または使わない予定だけど、性能の良いCPUが欲しい。
【Fがおすすめな人】
- パソコンの改造(オーバークロック)には興味がない、普通の速さで十分。
- ゲームをするために、高性能なグラフィックボード(グラボ)を必ず買う予定だ。 (内蔵グラフィックスは不要)
- 少しでもCPUの価格を抑えて、その分をグラボや他の部品にお金をかけたい。 (コスパ重視)
🎮 ゲーマーの選び方
- 高性能グラボ + 改造もしたい! → 「K」または「KF」
- 高性能グラボ + 改造はしない → 「F」 (コスパ良し!)
選ぶときの注意点!
「K」や「F」を選ぶときには、いくつか注意点があります。
- 「F」や「KF」を選んだら、絶対にグラボが必要!
- 繰り返しになりますが、「F」や「KF」には画面を映す機能がありません。グラフィックボードがないと、モニターに何も映りませんので、必ず用意しましょう。
- 「K」や「KF」で改造(オーバークロック)するなら、マザーボード選びが重要!
- 「K」や「KF」のスピードアップ改造をするには、それに対応した特別な種類のマザーボード(IntelならZシリーズなど)が必要です。普通の安いマザーボードでは改造できません。
- また、改造するとCPUが熱くなるので、よく冷えるCPUクーラーも必要になります。
まとめ:自分の使い方に合わせて賢く選ぼう!
Intel CPUの「K」と「F」の違い、なんとなく分かりましたか?
- K: 改造OK! 内蔵グラフィックあり! → 性能追求派、万能型
- F: 改造NG! 内蔵グラフィックなし! グラボ必須! → コスパ重視派(グラボ前提)
どちらが良い・悪いではなく、あなたのパソコンの使い方や予算に合わせて選ぶことが大切です。
ゲームをするのか、仕事で使うのか、ネットサーフィンがメインなのか… 自分の使い方を考えて、「K」と「F」、そして「KF」の中から、ピッタリのCPUを見つけてくださいね!