この記事では、インテルの新しいノートパソコン向けCPU(シーピーユー)、「Core Ultra 5 125H」と「Core 3 100U」の性能(せいのう)の違いを、パソコン初心者の方にも分かりやすく解説します。難しい専門用語はできるだけ使わず、どちらがどんな使い方に向いているのか、具体例を挙げて説明するので安心してくださいね。「Core Ultra 5 125H vs Core 3 100U」で迷っている方は必見です!
- CPUって何? Core UltraとCore 3ってどう違うの?
- Core Ultra 5 125HとCore 3 100Uのスペック(性能)を比べてみよう
- 内蔵グラフィック(iGPU)性能の違いは?ゲームや動画編集はできる?
- AI機能やその他の違いは?
- まとめ:Core Ultra 5 125H vs Core 3 100U 性能比較
CPUって何? Core UltraとCore 3ってどう違うの?
まず、CPU(シーピーユー)って何か、簡単におさらいしましょう。 CPUは「Central Processing Unit」の略で、日本語では「中央処理装置(ちゅうおうしょりそうち)」と呼ばれます。 パソコンの「頭脳(ずのう)」にあたる、とても大切な部品です。CPUの性能が良いほど、パソコンの動作が速くなります。
今回比べる「Core Ultra 5 125H」と「Core 3 100U」は、どちらもインテルという会社が作ったノートパソコン向けのCPUです。
- Core Ultra 5 125H: 2023年末に登場した「Core Ultra」シリーズのCPU。性能と電力効率(でんりょくこうりつ)のバランスが良いモデルです。AI機能も強化されています。
- Core 3 100U: 2024年初めに登場した「Core プロセッサー (Series 1)」のCPU。基本的な作業向けの省電力(しょうでんりょく)モデルです。
名前だけ見ると「Ultra 5」の方がすごそうですが、実際の性能はどうなのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
Core Ultra 5 125HとCore 3 100Uのスペック(性能)を比べてみよう
CPUの性能を知る上で大切なポイントを比較表にまとめました。
特徴 | Intel Core Ultra 5 125H | Intel Core 3 processor 100U | どっちが高性能? |
---|---|---|---|
コア数 (頭脳の数) | 14コア | 6コア | Ultra 5 125H |
スレッド数 (作業員) | 18スレッド | 8スレッド | Ultra 5 125H |
最大クロック周波数 | 4.50 GHz | 4.70 GHz | Core 3 100U (※一部) |
コアの種類 | 3種類 (P+E+LP-E) | 2種類 (P+E) | Ultra 5 125H |
L2キャッシュ | 14.00 MB | 10.00 MB | Ultra 5 125H |
L3キャッシュ | 18.00 MB | -- (※情報なし) | Ultra 5 125H |
TDP (消費電力目安) | 28 W (標準) | 15 W (標準) | Core 3 100U (省エネ) |
登場時期 | 2023年 第4四半期 | 2024年 第1四半期 | - |
製造プロセス | 7 nm (より微細) | 10 nm | Ultra 5 125H |
コアとスレッド:頭脳の数と作業員の数
- コア: CPUの「頭脳」の数です。多いほど、同時に色々な作業(マルチタスク)をこなすのが得意になります。
- Ultra 5 125Hは14個、Core 3 100Uは6個なので、Ultra 5 125Hの方がたくさんの作業を同時にできます。
- スレッド: 1つのコアが同時に処理できる作業の数、いわば「作業員」の数です。これも多い方がマルチタスクに有利です。
- Ultra 5 125Hは18人、Core 3 100Uは8人なので、ここでもUltra 5 125Hの方が有利です。
クロック周波数:作業スピード
- クロック周波数(しゅうはすう) (GHz): CPUの「作業スピード」を表す数値です。基本的には、この数字が大きいほど処理が速くなります。
- 通常時のスピード(ベースクロック)はどちらも1.20GHzと同じです。
- 最大スピード(ターボ・ブースト時)は、Core 3 100Uが4.70GHzと、Ultra 5 125Hの4.50GHzより少しだけ高くなっています。
- ただし、これは一部のコアが一時的に出す最高速度なので、全体の性能はコア数や他の要素も合わせて考える必要があります。
特殊なコア(Pコア、Eコア、LP-Eコア):役割分担で効率アップ
最近のCPUは、性能重視の「Pコア(Performance-cores)」と、省エネ重視の「Eコア(Efficient-cores)」を組み合わせて、効率よく動くように作られています(ハイブリッド・アーキテクチャ)。
- Core Ultra 5 125H:
- Pコア: 4つ(一番パワフルな頭脳)
- Eコア: 8つ(省エネでそこそこパワフルな頭脳)
- LP-Eコア: 2つ(さらに省エネな頭脳、待機時などに活躍)
- 合計14コアで、3種類のコアを使い分けて効率を上げています。
- Core 3 100U:
- Pコア: 2つ
- Eコア: 4つ
- 合計6コアで、2種類のコアを使い分けています。
ここでも、Ultra 5 125Hの方がコアの種類が多く、より賢く電力を使えるようになっています。
内蔵グラフィック(iGPU)性能の違いは?ゲームや動画編集はできる?
CPUには、画面表示を担当する「内蔵グラフィック(iGPU)」という機能も含まれています。これも性能差があります。
特徴 | Intel Core Ultra 5 125H | Intel Core 3 processor 100U | どっちが高性能? |
---|---|---|---|
GPU名 | Intel Iris Xe 7 Core Graphics (Meteor Lake) | Intel Iris Xe Graphics 64 (Alder Lake) | Ultra 5 125H |
実行ユニット(EU) | 112基 | 64基 | Ultra 5 125H |
最大クロック | 2.20 GHz | 1.25 GHz | Ultra 5 125H |
AV1コーデック | デコード/エンコード対応 | デコードのみ対応 | Ultra 5 125H |
レイトレーシング | ハードウェア対応 | 非対応 | Ultra 5 125H |
- 実行ユニット(EU): グラフィック処理を行うコアのようなもの。数が多いほど高性能です。Ultra 5 125Hは112基と、Core 3 100Uの64基よりかなり多いです。
- 最大クロック: GPUの最大スピードもUltra 5 125Hの方が速いです。
- AV1コーデック: 新しい動画形式「AV1」の扱いです。Ultra 5 125Hは再生(デコード)だけでなく、作成(エンコード)もハードウェアで高速処理できます。動画配信や編集に有利です。
- レイトレーシング: 光の反射などをリアルに計算する技術。Ultra 5 125Hは対応していますが、ゲームでの実用性は限定的かもしれません。
結論として、内蔵グラフィック性能は明らかにCore Ultra 5 125Hの方が高いです。 軽いゲームならUltra 5 125Hの方が快適に遊べる可能性があり、動画編集などもよりスムーズに行えるでしょう。ただし、本格的な3Dゲームや重い動画編集には、どちらのCPUも単体では力不足で、専用のグラフィックボード(dGPU)が必要になります。
AI機能やその他の違いは?
他にもいくつか違いがあります。
- AI機能 (NPU): Ultra 5 125Hには「Intel AI Boost」というAI処理専用の回路(NPU)が搭載されています。これにより、将来的にAIを使うアプリ(画像生成、ノイズ除去など)がより快適に動く可能性があります。Core 3 100Uにも基本的なAI支援機能はありますが、専用NPUはありません。
- メモリ: 対応するメモリの速度がUltra 5 125Hの方が速く(LPDDR5X-7500 vs LPDDR5-5200)、データの通り道(帯域幅)も広いです(120 GB/s vs 83.2 GB/s)。これにより、全体的な動作がキビキビする効果が期待できます。
- 消費電力 (TDP): 標準的な消費電力の目安は、Ultra 5 125Hが28W、Core 3 100Uが15Wです。Core 3 100Uの方が省エネで、バッテリー持ちが良い傾向があります。ただし、Ultra 5 125Hも最新技術で効率化されており、性能あたりの電力効率は悪くありません。
💡 これだけ覚えよう!
難しい話が多かったかもしれませんが、ポイントはこれだけ!
- 全体的な性能(特にマルチタスク)は Core Ultra 5 125H の方がかなり高い!
- 内蔵グラフィック性能も Core Ultra 5 125H の方が優秀! 軽いゲームや動画再生・編集に有利。
- Core 3 100U は省エネ性能が高い! バッテリー持ちを重視するなら有利。
- Ultra 5 125H は最新のAI機能 (NPU) を搭載! 将来性に期待。
❓ よくある疑問
Q1: 結局どっちのCPUを選べばいいの?
A1: あなたの使い方によります!
- Core Ultra 5 125H がおすすめな人:
- 写真編集や簡単な動画編集をしたい
- たくさんのアプリを同時に開いて作業したい (マルチタスク)
- 少しでも快適に、キビキビ動くパソコンが欲しい
- 軽いゲームもたまに楽しみたい
- 最新のAI機能に興味がある
- Core 3 100U がおすすめな人:
- インターネット閲覧、メール、文書作成などが主な用途
- 動画視聴がメイン
- とにかくバッテリー持ちを重視したい
- 価格を抑えたい(一般的にCore 3搭載PCの方が安価)
Q2: Core 3 100Uだと動作が遅くてイライラする?
A2: 日常的な使い方(ネット、メール、Word/Excelなど)であれば、Core 3 100Uでも十分快適に使えることが多いです。ただし、複数の作業を同時に行うと、Core Ultra 5 125Hとの差を感じる場面が出てくるでしょう。
まとめ:Core Ultra 5 125H vs Core 3 100U 性能比較
今回は、Intelのノートパソコン向けCPU「Core Ultra 5 125H」と「Core 3 100U」を比較しました。
Core Ultra 5 125H:
- コア数・スレッド数が多く、マルチタスク性能が高い。
- 内蔵グラフィック性能も優秀で、軽いクリエイティブ作業やゲームにも対応しやすい。
- 最新のAI機能 (NPU) を搭載している。
- 性能を重視する人、幅広い用途に使いたい人におすすめ。
Core 3 100U:
- 省電力性に優れ、バッテリー持ちが良い傾向。
- 基本的な作業(ネット、メール、文書作成、動画視聴)には十分な性能。
- 価格が抑えられていることが多い。
- 軽作業中心で、バッテリー持ちや価格を重視する人におすすめ。
結論として、総合的な性能ではCore Ultra 5 125HがCore 3 100Uを大きく上回っています。 どちらのCPUを選ぶかは、あなたのパソコンの使い方や予算、バッテリー持ちの重視度によって決まります。この記事を参考に、自分にぴったりのノートパソコンを見つけてくださいね!