「新しいノートパソコンが欲しいけど、CPUの種類が多すぎて何を選べばいいか分からない…」
家電量販店や通販サイトを見ると、「Core i7」や「Core 3」といった名前が並んでいて、なんとなく「i7の方が数字が大きいから高性能なんだろうな」とは思いつつも、具体的に何が違うのか、自分の使い方に本当にi7が必要なのか、迷ってしまいますよね。
実は、CPU選びは「数字が大きい=常に最適」というわけではありません。使い方によっては、価格の高いCore i7よりも、バランスの取れたCore i5や、コスパの良いCore 3の方が満足度の高い買い物になることも多いのです。
そこでこの記事では、インテルのノートPC向けCPUである「Core 3 100U」、「Core i5-1335U」、「Core i7-1355U」の3つを徹底比較。専門用語をなるべく使わずに、「何がどう違うのか」「どんな人におすすめなのか」を分かりやすく解説していきます。
この記事を読めば、あなたの使い方にピッタリ合ったCPUがどれなのか、自信を持って選べるようになります!
そもそもCPUの「Core i7」とか「Core 3」って何が違うの?
まずは基本のキから。CPUはよく「パソコンの頭脳」に例えられますが、最近のインテルCPUは少し特殊で、「得意なことが違う2種類の働き者」が同居しているハイブリッド構造になっています。
Pコア(Performance-core)
- 役割:瞬発力とパワーが求められる「メインの仕事」を担当。
- 得意なこと: アプリの起動、ゲーム、写真編集など、重くて集中力が必要な作業。
Eコア(Efficient-core)
- 役割:省エネで持久力のある「サポート役」。
- 得意なこと: メール受信やウイルスチェックなど、バックグラウンドで動く地味だけど大事な作業。
この「Pコア」と「Eコア」の数や性能の組み合わせによって、CPUのグレードが変わってきます。今回比較する3つのCPUは、ざっくりと以下のように位置づけられます。
- Core i7-1355U: 「王様」クラス。PコアもEコアも高性能で、まさに最上位。
- Core i5-1335U: 「優等生」クラス。i7とほぼ同じ構造で、少しだけ性能を抑えたバランス型。
- Core 3 100U: 「新星エントリー」クラス。サポート役(Eコア)は少ないけど、メインの仕事(Pコア)の瞬発力は高いのが特徴。
では、具体的にスペックを見ながら、その違いを詳しく見ていきましょう。
3つのCPUを徹底比較!スペックの違いを見てみよう
※専門用語が出てきますが、「へぇ、そうなんだ」くらいの気持ちで大丈夫です!
| 特徴 | Core 3 100U | Core i5-1335U | Core i7-1355U |
|---|---|---|---|
| 合計コア数 | 6コア | 10コア | 10コア |
| (Pコア / Eコア) | (2 / 4) | (2 / 8) | (2 / 8) |
| 最大クロック周波数(Pコア) | 4.7 GHz | 4.6 GHz | 5.0 GHz |
| 内蔵グラフィックス(EU数) | 64 | 80 | 96 |
| L3キャッシュ | 10 MB | 12 MB | 12 MB |
この表から分かるポイントは3つです。
仕事量(コア数)が違う i5とi7はサポート役のEコアが8つあるのに対し、Core 3は半分の4つです。たくさんの作業を同時に行うマルチタスク能力は、i5やi7の方が高いことがわかります。
瞬発力(クロック周波数)が面白い Pコアの最大クロック周波数は、CPUが瞬間的に出せる最高速度のこと。一番速いのはi7の5.0GHzですが、なんとCore 3が4.7GHzで、i5の4.6GHzを上回っています。 これは、Core 3が「普段使いのキビキビ感」を重視して設計されていることを示しています。
グラフィック性能が違う 内蔵グラフィックスは、映像をきれいに映し出すための機能です。EU(実行ユニット)の数が多いほど、軽いゲームや動画編集が快適になります。ここでも、i7 > i5 > Core 3という明確な序列があります。
ベンチマークで見る実力差!本当にi7が一番速い?
スペックの違いが、実際の性能にどう影響するのかを見ていきましょう。
① 普段使いの快適さ(シングルコア性能)
ウェブサイトを見たり、WordやExcelを開いたりといった日常的な作業は、Pコア1つの瞬発力が重要になります。
驚くべきことに、一部のベンチマークテストでは、Core 3 100UがCore i5-1335Uを上回るスコアを記録しています。これは、先ほど見た「最大クロック周波数の高さ」が結果に表れたものです。つまり、ネットサーフィンや文章作成といった用途では、Core 3でも非常にキビキビとした快適な操作感が得られるということです。
② 動画の書き出しなどの重い作業(マルチコア性能)
CPUの全コアをフル稼働させるような重い作業では、コアの数が直接性能に影響します。
ここでは予想通り、8つのEコアを持つi5とi7が、Core 3を大きく引き離します。動画のエンコードや、たくさんの写真を一度に現像するような作業では、コア数の多いi5やi7が圧倒的に有利です。
【最重要】CPUの性能は「PC本体の冷却性能」で決まる!
ここがノートPC選びで最も重要なポイントです。実は、Core i7とCore i5の性能差は、多くの場合「パソコン本体の冷却性能」によって無効化されてしまいます。
CPUは全力で働くと高熱を発し、熱くなりすぎると性能を落として自身を守ろうとします(サーマルスロットリング)。そのため、いくら高性能なi7を搭載していても、冷却が不十分な薄型ノートPCでは、すぐに熱くなってしまい、i5と変わらない、あるいはi5以下の性能しか出せないことがよくあるのです。
逆に、しっかりとした冷却システムを持つi5搭載PCは、性能が不十分なi7搭載PCよりも高いパフォーマンスを安定して発揮できます。
CPUの名前だけで選ぶのではなく、そのPCがCPUの性能をしっかり引き出せる設計になっているかどうかが、何より重要なのです。
結論!あなたにピッタリのCPUはこれだ!選び方ガイド
以上の比較を踏まえて、あなたの使い方に最適なCPUを選んでみましょう。
【Core 3 100U】がおすすめな人
- 主な用途: ネット検索、YouTubeなどの動画視聴、メール、Officeソフト(Word, Excel, PowerPoint)
- PC選びのポイント: とにかくコストを抑えたい。複雑な作業はしない。
日常的な作業であれば、Core 3の性能で十分すぎるほど快適です。高いシングルコア性能のおかげで、動作がもたつくことも少ないでしょう。浮いた予算で、メモリを増やしたり、よりきれいなディスプレイのモデルを選んだりする方が、満足度は高くなります。
【Core i5-1335U】がおすすめな人
- 主な用途: 上記に加えて、たくさんのタブを開きながらの作業、軽い写真編集、簡単な動画編集、プログラミング学習
- PC選びのポイント: 性能と価格のバランスを重視したい。いろんなことをソツなくこなせる万能な一台が欲しい。
Core i5-1335Uは、まさに「鉄板」の選択肢です。i7とほぼ同じコア構成を持ちながら、価格は手頃。ほとんどのユーザーにとって、これを選んでおけば間違いない「スイートスポット」と言えるCPUです。迷ったら、まずi5を検討しましょう。
【Core i7-1355U】がおすすめな人
- 主な用途: 高画質な動画編集、最新のPCゲーム、専門的な科学技術計算など、とにかく最高の性能が必要。
- PC選びのポイント: 予算は気にしない。絶対的なパフォーマンスを求める。
仕様上は間違いなく最強のCPUです。しかし、その性能を最大限に引き出すには、強力な冷却システムを備えた、実績のあるプレミアムなノートPCを選ぶことが絶対条件です。安価なi7搭載モデルに手を出すと、「i7なのに遅い…」という残念な結果になりかねません。購入前には、必ずそのPCモデルのレビューを調べ、冷却性能に問題がないか確認しましょう。
まとめ
今回は、3つのインテル製CPUを比較し、それぞれの特徴と選び方を解説しました。
- Core 3 100U: 普段使いならコスパ最強。キビキビ動く優等生。
- Core i5-1335U: 性能と価格のバランスが完璧な「鉄板」モデル。迷ったらコレ!
- Core i7-1355U: 絶対性能を求める人向け。ただし、PC本体の冷却性能が命。
ノートPC選びは、CPUの名前だけで判断するのではなく、「自分の使い方に合っているか」そして「PC本体がCPUの性能を引き出せる設計か」という2つの視点を持つことが非常に大切です。
ぜひ今回の記事を参考にして、あなたにとって最高のパートナーとなる一台を見つけてください。